台風19号で地下の収蔵庫が浸水被害を受けた川崎市市民ミュージアムの漫画はどうなったのか?

2019年11月23日更新 view: 8 view

漫画研究者や漫画家の有志が被害状況の情報公開と、資料修復での連携を求める要望書を提出

漫画研究者や漫画家の有志が18日、先月の台風19号で地下の収蔵庫が浸水被害を受けた川崎市市民ミュージアム(同市中原区)の館長と川崎市長に対して、被害状況の情報公開と、資料修復での連携を求める要望書を提出した。

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 提出したのは、漫画コラムニストで学習院大教授の夏目房之介さん、日本マンガ学会会長の竹宮恵子さん、同学会理事の呉智英さんら12人。同ミュージアムは考古・歴史資料、ポスター、写真など約26万点を収蔵。特に、2005年に手塚治虫文化賞特別賞を受賞するなど国内の美術館では珍しい漫画の資料収集で知られ、戦前の貴重な漫画原画を数多く所蔵していた。

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文書では、被災から1カ月以上が過ぎたが被害状況の公表は断片的で漫画資料についてはほとんど分からないこと、漫画研究者や同ミュージアムの現職評議員、元職員らもいる有志は支援準備を整えているが現状は支援依頼が届いていないことを指摘。文化財を守るために、被害状況を積極的に公開して支援のための知見を集め、修復活動について意見交換の機会を得たいと求めている。

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川崎市市民ミュージアムについて

川崎市市民ミュージアム(かわさきししみんミュージアム)は、神奈川県川崎市中原区の等々力緑地にある公立博物館・美術館。ミュージアムショップ、図書閲覧室などの施設もある、総合的な文化施設である。
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』

1988年の開館当初から写真・漫画・ポスター・映像などの複製芸術の収集・展示に力を入れている最初期の美術館でもある。また産業都市川崎の美術館としてバウハウスやベルント&ヒラ・ベッヒャー(英語版)展など産業と関わりの深い作品の企画も多い。写真部門は日本の公立美術館で初めての設立となり、写真界の芥川賞と呼ばれる歴代の木村伊兵衛賞作品など貴重なコレクションを持つ。なお、漫画作品・資料収集と企画展示に対して、2005年には第9回手塚治虫文化賞特別賞が贈られている。また270席を有する映像ホールでは映画の定期上映を行っており、特徴あるミニシアターの役割も果たしている。
しかし、そうした部分的な質の高さに関わらず、ミュージアム全体としての一般利用は一時落ち込み、入館者数も減少傾向にあった。近年では入館者数は低迷期と比較して回復しているものの、その一方で単なるエントランスの通り抜けも入館者として勘定するなど、入館者数のデータ自体が疑問視されている。
行政OBなど行政出身者が代々館長を務めていたが、学識経験者の館長として加藤有次(1932-2003、國學院大學名誉教授、博物館学、考古学)が、亡くなる2003年11月まで就任していた。

2006年5月には、一般公募により、小田急百貨店出身の志賀健二郎が着任し、2007年には新たなエントランスを増設し企画展示室を増やすなど大規模な改良工事が行なわれた。また、2011年より4ヶ年をかけて、現在大規模な空調改修工事の実施により、文化庁公開承認施設の要件を満たさなくなったため市から承認施設の取り下げをしたことから、重要文化財等の取扱を自粛している(公開承認期間2014年3月まで)。 2011年からは再び館長を行政職が務めた。
2017年4月から、指定管理者制度を導入したことにより、指定管理者となったアクティオ・東急コミュニティー共同事業体が運営者となった。その結果、集客性のある企画展「MJ's FES みうらじゅんフェス!」、「かこさとしのひみつ展」や、夏休みの「からくりトリックの世界」といった子どもの来館を誘因するような展覧会を開催することで入館者数を大幅に増加することに成功した、としている。
なお、前庭にはトーマス転炉が産業遺産として展示されており、保存されているトーマス転炉としては世界で唯一のものである。

2019年10月12日の台風19号による浸水被害で、地下収蔵庫にあった美術品が水没する被害に見舞われた。

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浸水被害にあった紙の収蔵品は、いったん凍らせます――。

10月の台風19号による豪雨で地下の収蔵庫が水没した川崎市市民ミュージアム(川崎市中原区)は、水に浸ってしまった古文書など紙の収蔵品の一部を冷凍コンテナで一時保管する方針だ。カビの繁殖などを防ぐためだという。

 ミュージアムは1988年開館。収蔵品は計約26万点で、土器や古文書、絵画のほか、国内の美術館では珍しい漫画や写真、映像など、近代メディアの資料を所蔵している。
 台風によりミュージアムは地下部分が水没。収蔵品を保管する地下の九つの収蔵庫すべてが浸水し、休館を余儀なくされた。電気・空調設備など建物関係の復旧費用と収蔵品の被害額は計72億円以上とされる。

収蔵品救援のために国立文化財機構の技術的支援が決定

台風19号で被災し、地下階にある9つの収蔵庫への浸水と、収蔵品の被害が確認された川崎市市民ミュージアム。同館の収蔵品の救出・保存のために、独立行政法人国立文化財機構による技術的支援が決定した。

10月12日から13日にかけて関東地方を縦断した台風19号の被害により、地下階が水没した川崎市市民ミュージアム。現在、館内の電気設備や空調が使用不能となり、9つの収蔵庫への浸水と収蔵品の被害が確認されている。
 こうした状況のなか、川崎市は23日、川崎市市民ミュージアムの救援のため、技術的支援を文化庁に要請。24日には文化庁の文化財等災害対策委員会の承認により、川崎市への技術的支援が決定された。

川崎市市民ミュージアムの所蔵品は多数にのぼり、その分野は複数にまたがる。救出にあたっては専門的な知見を持つ外部の専門家の協力が不可欠であるため、文化庁は独立行政法人国立文化財機構に協力依頼を行った。
 今後、国立文化財機構は、同機構が有する文化遺産防災ネットワーク推進会議のネットワークを活かし、川崎市に対して具体的な支援を実施。所蔵品の応急措置や、施設での一時保管といった活動を、技術的に支援していく。

文化遺産防災ネットワーク推進会議の基盤となっているのは、2011年3月の東日本大震災の発生を受け、文化庁により立ち上げられた「文化財レスキュー事業」だ。その発展的解消として、2014年7月に文化庁の補助金事業としてスタートしたのが、文化遺産防災ネットワーク推進会議である。
 同会議は、国内の博物館、美術館、図書館、文書館で組織される団体、地域史料ネットワーク、各種学会など24の組織によって構成される。推進本部は国立文化財機構に設置され、災害に備えている。

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